4)史上最悪の炎上事件と5)対策

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4)「史上最悪の炎上事件」とは?

有名人ではなくても「差別」のような
ナーバスな問題には炎上が起こりやすいものです。

不用意な投稿によって、
炎上し人生を狂わせるリスクは誰にでもあるもの。

そこで、一例として

史上最悪の炎上事件

と呼ばれる事件を紹介します。

「他山の石」として、自分に置き換えて考え
トラブルにならないように気をつけましょう。

これは2013年に起こった
ジャスティン・サッコ事件

イギリスの会社に勤めるマーケティング担当の女性
「ジャスティン・サッコ」が、
休暇を利用して南アフリカに行くことになった。

南アフリカは父の出身地なのでなじみのある土地だった。

彼女はロンドンの空港でツイッター上で次のように投稿した。

これからアフリカに行くところ。
エイズにならないといいけど。
なんてね、冗談よ。
私は白人だもの!

彼女のツイッターのフォロワーはたった200人

ほんの軽いジョークのつもりで言ったのかもしれないが、
またたく間に批判のツイートが殺到し始めた。

「差別」の中でも「黒人差別」は特に糾弾されやすいもの。

数十分後かには
会社はサッコを解雇せよ
という声が吹き荒れた。

このような大変な事態になっていることは、
彼女は飛行機の中にいたため、気がつくはずもなし。

ツイートはそのまま残り続けていたために、
多くの人がリアルタイムでそれを見ることとなった。

彼女のツイートから7時間後にはハッシュタグが急速に伸び、
またたく間に国際的なトレンドトピックになった。

このため、彼女が着陸する時点で、ダメージは回復不能!
あるツイッターユーザーは、空港でサッコを探しだし、
彼女の写真だけでなく、
父親から叱責されている様子をツイートした。

そのハッシュタグのついたツイートは
24時間でなんと
10万を超えた!

この事件を受けサッコの勤め先は、
彼女をただちに解雇した。

彼女は翌日、謝罪声明を出しましたが、すべては後の祭りだ。

私は白人だもの!

たったこの一言を加えたがために、
世界に悪名が広がり取り返しの付かない事態になったのです。

気持ちが高ぶって、不用意な一言を発したがための悲劇でした。

5)「史上最悪の炎上事件」から学べる3つのこと

この事件から学べるのは次の3つではないでしょうか。

●フォロワー数が少なくても、とんでもない炎上が起こりうる

フォロワー数200だったので、
本人は仲の良い友達に話すような感覚で
投稿したのに違いないでしょう。

しかしSNSの拡散性はフォロワー数とは関係なし
とてつもなく大きいと考えなくてはならないということ。

●炎上が起こったら、その初動対応が非常に重要

彼女は長い間機上にいたため、
不幸にも投稿を放置した状態になったために、
大きな炎上に発展しました。

すぐに投稿を削除して謝罪すれば、
ここまでの大事件にはならなかったでしょう。

●差別発言は非常にナーバスな時代

最近では過剰すぎるのではと思えるほど
「差別発言」(と取られかねない発言)に対して、
厳しく取り締まる風潮になっています。

差別的発言をしないことが、
言論の自由より優先される傾向にあるといって良いでしょう。

つまり「差別発言をする言論の自由はない」ということ。

差別とは主に人種差別、性差別、障害者差別のこと。

誰もがきっと心のどこかに持っている
「差別」又は「区別」が、
心が高揚したときや腹が立ったときに、
不適切な表現になることがあるのに気をつけなくてはなりません。

特に注意しなくてはならないのが、
有名人の炎上より、むしろ
一般人の炎上のほうが恐いということ。

有名人の場合は注目度が高いため、
炎上が起きやすいが、
擁護派も少なからずいるので、
炎上が批判派と擁護派の二手に分かれます。

これに対して一般人は、一旦起こってしまうと、
擁護がなく批判ばかりが巻き起こることになります。

だから一般人の炎上の方がたちが悪いと言えます。

「差別主義者」などというレッテルを貼られたら、
社会的なマイナスは計り知れないでしょう。