6)会う事のリスクと7)ストーカー

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6)誘いに乗って会うことによって起こるリスク

SNS上に個人情報を出していると、
特に女性は狙われやすいものです。

狙う目的は、会って関係を持とうとするか、
詐欺・詐欺もどきを行うこと。

会ったこともない相手から
友達申請などは気をつけるべきです。

会ったことがなくても、
友達の友達だと気を許してしまいがちですが、
直接の友達も
よくわからないうちに友達になっている
ケースが多いのです。

友達の友達ぐらいで信じてはいけません

仮に以前会ったことがあるからと友達になっても、
被害に遭うケースがあります。

色々な意味で気に入られて、
最初はWeb上でしつこくコミュニケーションを取ろうとします。

そのうち、もっともな理由を付けて実際に会おうとします。

こういう人は言葉が巧みだから、
一度会ってしまうと相手の思うつぼです。

かといって途中でイヤになって、
無視したり、
ブロックしたりすると、
逆恨みをされる可能性があります。

あることないこと誹謗中傷を書かれたり、
別アカウントで再度アプローチしてくる輩までいます。

男がこういった被害に合うケースはほとんど聞きません。

やはり対象は女性。

今の時代実名での投稿は仕方がありませんが、
顔や住所などの個人情報の公開は
気をつけなくてはならないし、
知らない者からの友達申請には拒否した方が無難です。

7)ストーカー被害

誘いがエスカレートするとストーカーになります。

どこからがストーカーかの区別は難しいですが、
あなたが身の危険を感じるのであれば、
解決に向けて行動するべきです。

ストーカーによる犯罪事件の例を挙げます。

2016年、芸能活動をしていた女子大学生が、
東京都小金井市で男に刃物で刺された事件が起こりました。

この事件では、容疑者がツイッターで
しつこく女子大生に嫌がらせをしたとされます。

ストーカー規制法では、拒まれたにもかかわらず
連続して電子メールを送信する行為は規制対象ですが、
このようなツイッターなどSNSによる
メッセージ送信は対象とされていません。

SNSの性質上、個人情報を一切出さずに
利用することは難しいものの、
自宅の近所で撮影した写真や会社・学校の制服など、
個人情報につながるものをネットで流すことは、
極力避けるべきです。

ストーカーになる人間は、
最初から攻撃的なのではなく、
最初は好意を持って接してくるもの。

それが単なる好意ではなく、
ゆがんだ愛情になった場合に、
特に気をつけなくてはなりません。

過去の個人情報が分かる記事を削除したり、
「今、○○にいる」「明日、○○に行く」などの
居場所や予定が分かる書き込みは避けましょう。

要注意人物について、
いきなりツイッターのブロックなどをすると、
相手が逆上する恐れがあるので、
接触を避けつつ、
早急に警察に届け出るようにしましょう。

警察には、なるべく相手からのSNSの
書き込みなどの証拠を提出し、
どのように身の危険を感じているのか、
具体的に説明しましょう。

書き込みの内容や頻度によっては、
ストーカー事案として扱ってくれる可能性があります。

過去の事件から「警察には頼れない」と
思っている人もいますが、
一人で抱え込んで孤立することが一番良くありません

過去の警察の失態は例外的なことと思って、
しっかりと危機を訴え真剣に相談しましょう。

小金井市の事件でもそうですが、ストーカーは、
接触を完全に打ち切られるとき、
絶望を感じて刃物を持ち出すなどの
極端な行動に出ることがあります。

ですから、連絡の遮断など、
思い切った行動をするときはリスクを考え、
居場所がわからない状態になるか、
十分にガードしてもらえる状況に
なってからにしたほうが良いでしょう。

ストーカー被害の相談先としては、
警察のほか行政機関の窓口、
日本司法支援センター(法テラス)などがあります。

弁護士に相談した場合は、
どう対応してもらえるのでしょうか。

早急な対応が必要だと判断された場合は
すぐにストーカー側に警告書を内容証明で送ります。

「あなたがしていることはストーカー行為に当たる。
相手は迷惑だと思っているのですぐやめてほしい。
○○警察署にも通報済みだ」などという内容です。

ストーカーには、自分がストーカーである
という認識はないもので、
第三者(弁護士)に指摘されて
初めて気付く場合が多いようです。

ここでストーカー被害のほとんどがストップするといいます。

相手と直接話し合うことは避け、
同席もしないで弁護士などの第三者に任せるべきです。

「話せばなんとかなる。頑張って説得する」
などと思ってはいけません。

そもそも相手の精神は病んでいるので、
無用の期待を持たせるだけです。

ストーカーでは?と思ったときすべきこと

・相手との接触を避ける
電話に出ない、メールは返信しないのはもちろん、
遭遇しそうな場所には近づかない。
フェイスブックやツイッターのブロックや
メールアドレス変更などの方法で相手からの接触を
完全に遮断してしまうと、逆上する恐れがあるので、
不必要に刺激しないようにする。

・証拠を集める
危険を感じた書き込み、
メールは削除せずすべて保存。
電話の着信履歴も残す

・証拠を持って警察に相談
最寄りの警察に相談するほか、
信頼できる複数の相談機関にも話をしておく

相手と直接会うことは避け、
話し合いは完全に第三者に任せる

・身の危険を感じるようになったら、
1人になることは避ける
一人暮らしなら自宅に帰らずホテルや友人の家に泊まったり、
移動は常に誰かと一緒にする。

■ストーカー被害のおもな相談窓口

<警察>
・各道府県警察本部(東京都は警視庁)の
総合相談センター #9110

・警視庁総合相談センター 03・3501・0110
内容に応じて専門の相談窓口を案内する

・地元の警察署
窓口は生活安全課

<弁護士>

・弁護士による犯罪被害に関する法律相談
03・3581・6666
東京弁護士会、第一東京弁護士会、
第二東京弁護士会が行う無料電話相談。

・日本司法支援センター(法テラス)
犯罪被害者支援ダイヤル 0570・079714

<行政>

・東京ウィメンズプラザ 03・5467・2455

・東京都女性相談センター 03・5261・3110