ステマ業者を訴えた4)楽天5)Amazon

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4)楽天が11万件のやらせ投稿業者を訴えた事例

さらに2015年、楽天は、
出店者が書き込み業者に好意的な
やらせ投稿
をさせていた疑いがあることを突き止めました。

そして、書き込み業者が121店舗、
合計11万件超の書き込み
をしていたことを確認。

利用規約に反する行為で
出店者との契約解除を余儀なくされた
などとして、
業者に約2億円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。

訴えられたのは大阪市のA社

訴状によると、
A社は楽天市場に出店している121店との間で、
店側に好意的な評価を月150件ずつ投稿する契約を月額8万円で締結。

少なくとも約11万4千件の口コミを書き込んだ、
としている。

結果、両社の和解が成立し、
A社が楽天に1000万円支払うことで合意しました。

A社は小規模会社なので、
楽天としては訴訟で勝って相手が倒産しては何もなりません。

だから払える範囲のところで妥協したといえるでしょう。

11万件の書き込みで1000万円の賠償ということは、
1件当たり90円。

1記事当たり約500円もらっていたことを考えると、
A社側にとって有利な条件ということができます。

もっとも楽天としてはお金をもらうことより、
その後のステマの抑止になれば御の字
ということだったのかもしれません。

次に投稿を依頼した会社は罪に問われないか
ということですが、
こちらの法規制はもっと難しいのです。

消費者からすれば「共同詐欺」と言いたくなりますが、
レビューを依頼しただけなので、
騙す意図を証明するのが困難です。

サイトのレビュー欄というのは
基本的に自由に書き込める場。

誰もが思ったことを書くことができるので、
関係していることであれば、
よほど不適切は表現がある場合以外は認められるものです。

5)アマゾンが本気で訴えた事例

アマゾンレビューでも、
事実と違っていても基本的に
「自由な意見の場」
ということで何も規制をしていないのが原則です。

つまり、間違っていても良いし、
悪意に満ちものだろうと、
やらせだろうと基本OKということ。

削除対象は、全く関係ない事を書いているか、
法律に触れるほどの誹謗中傷表現があるときぐらいです。

ただし、2015年アマゾンのアメリカ本社では、
ステマ業者を訴える事件がありました。

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AmazonはAmazonの販売者に対して
金銭と引き換えに4つ星や5つ星の良い評価や
商品レビュー
を行っていたウェブサイトの運営者を訴えた

多くのウェブサイトは閉鎖し、
関連する販売事業者にもAmazonは措置を講じた。

今回Amazonは同じように
捏造したレビューを提供する個人まで追及する姿勢を見せた。

Amazonは今回、
オンラインでフリーランサーに仕事を発注できる
マーケットプレイスfiverr.comを使用して
捏造した商品レビューを提供した個人を訴えた。

今回の裁判で「John Does」などという名を使って
被告人は、Amazonのレビュー欄に
ポジティブな内容を記載したり、
5つ星のレビューを投稿する仕事をfiverr.comで募っていた。

さらには「認証」レビューも提案していた。
つまり、彼らは対価を得る代わりに
商品を購入してレビューの投稿を行っていた。

Amazonは法廷に、被告人に対して
裁判費用、弁護士費用、そして「追加的なさらなる賠償」
の支払いを求めるとしている。

ただし、具体的な金額は明記されていない。

参考:
http://blog.livedoor.jp/itsoku/archives/46618017.html http://jp.techcrunch.com/2015/10/17/20151016amazon-files-suit-against-individuals-offering-fake-product-reviews-on-fiverr-com/
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