Webの弊害 2)コミュ障と3)SNS疲れ

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2)人に会うのが苦手でリアルでは何もできなくなる

普段のコミュニケーションや友人作りを、
Web上で行うことが増えれば増えるほど、
実際に会う機会が減ります。

会う場数が減るのだから、
会うことが苦手な人間が増えるのは当然のこと。

会って話すときの身振り手振りや姿勢、表情、しぐさ、
タイミングなどはコミュニケーション上重要なこと。

これがうまくいかなければ、
人間が本来やるべき最も重要な
会って行うコミュニケーション
苦手になります。

また、あらゆる物事がWeb上でできてしまうと、
リアルがおろそかになります。

特に若者は小さい頃からバーチャルゲームや
Webに親しみ依存しがちで、人が本来行うべき
リアルで重要なことを行わない
ようになっています。

そうなると、自分の身を守る運動神経がなくなったり、
セックスや結婚さえも怖くてできなくなります。

人のナマの感情や心がわからないから、
交友、交際ができなく、攻撃性を持ったり、
逆に不必要に傷ついたりします。

結果として、引きこもりやDVにつながります。

本来あるべき「人」ではなくなるということです。

3)SNS疲れに代表される疲労やストレス

SNS疲れ」とは、SNSを利用しすぎることによって、
感じる疲労やストレスのことです。

長時間の利用に伴う精神的・身体的疲労のほか、
自身の発言に対する反応を過剰に気にしたり
知人の発言に返答することに義務感を感じたり、
企業などのSNSで見られる不特定多数の利用者からの
否定的な発言や暴言に気を病んだりすることを指します。

代表的なSNSやアプリの名称を用いて、
ツイッター疲れ
フェイスブック疲れ
ライン疲れなどともいいます。
参考:コトバンク(https://kotobank.jp/word/SNS%E7%96%B2%E3%82%8C-674492

SNSはのめり込むとキリがないものです。

どこかにゴールがあるわけではなく、
どこかで使用が止められることもありません。

それどころか、使えば使うほど反応が大きくなり
やり甲斐が出てきます。

例えば、コメント、いいね!、シェア、
リツイートが増えるなどして、
関係が深くなり、友人も増えます。

最初は良いことだらけと思っていたことが、
逆に強いストレスを生むことになるのです。

やめてしまえばそれもなくなるのですが、
それまでの人間関係や義務感から、
簡単には抜けられない
ものです。

ピッツバーク大学医学部研究チームの研究では、
SNSの利用頻度が高ければ高いほど、
うつ病になりやすいという結果が出ています。

その原因は、
「自分以外の人はみんな幸せそうで充実した人生を送っている」
という誤った認識を持つこと。

人はすぐに他人と比べてしまいます。
SNSで投稿する場合、
充実した自分だけを演出する傾向にあるため、
リアルな自分が暗く惨めに感じてしまうのです。

似たようなケースとして、
SNS上の友達の対応を
自分と他人で比べてしまうこと。

他人への対応が親切でフレンドリーなのに、
自分に対しては冷たいなどと考えて落ち込むのです。

他人の「いいね!」に比べて
自分が少ないことを気にかけるのも同様。

また、寄せられるコメントが余計なおせっかい、
無責任な説教、知ったかぶり、上から目線、
悪意に満ちているなどで、
読むたびに心が疲弊する人も多いのです。

SNS疲れの9つの症状について説明します。

1.ウケを狙おうとしすぎる
常に友達の興味を引きそうな
ウケ狙いの投稿をしようとして、神経質になる。
そのため、どんなことをどのように投稿しようか
を考えるのに忙しくなる。

2.他人の投稿に嫉妬してしまう
他人が楽しい思いや成功している投稿を見て、
あなたの現在との落差を感じ、
嫉妬し暗い気持ちになる。

3. 投稿が義務のように感じる
目的がいつのまにか投稿することになってしまう。
「1日に2回は投稿しよう!」という目標が、
「1日に2回は投稿しなければならない」
という義務のように感じてしまう。

4. 「いいね!」が少なくてガッカリする
Facebookで
「この投稿は“いいね!”がたくさん付くぞ!」
と期待して投稿したのに、
意外と少ないと落ち込んでしまう。
「出来事や想いを共有したい」という純粋な気持ちが、
次第に「“いいね!”をたくさんもらうため」
の投稿に変わってしまうことがあります。

5. 友達の数を周囲と比較してしまう
友達の数が多いことをステータスのように感じて、
友人と比較して、少ないと自分に嫌悪感を感じてしまう。

6. タイムラインに1日中張り付いている
情報を1つでも見逃したくないという気持ちから、
タイムラインに1日中張り付いてしまう。
あなたが投稿したら誰から「いいね!」が付くのか、
どれぐらい増えるか気になってしょうがない。
コメントをしたら、その返事をもらうまで落ち着かない。
誰かにメッセージを送ったら、
いつ「既読」になり、いつ返事をもらえるかばかりが気になる。
もし見られない時間が長引くと、
「早く見なくては」と焦ってしまう。

7. すべての投稿に「いいね!」やコメントをつける
すべての投稿に「いいね!」やコメントを
つけなければいけないような脅迫観念を持つことがある。
それが出来ない時間が長引くと、
宿題がたくさん残っているかのような義務感に襲われる。

8. 上司から来た友達申請をいやいや承認する
上司から来た友達申請をいやいや承認したものの、
それからは上司の目を意識してしまって、
自由に発言できずにストレスが溜まる。

9. ネガティブな発言ばかりが目に入る
ネガティブな投稿を繰り返す友達がいて、
あなたまで憂鬱になってしまう。
それによってあなたの投稿内容にも影響を受けてしまう。

SNSの世界は、あくまで生活の中での
補助的なもの
と認識する必要があります。

所詮、リアルとは違う仮の世界。

実際SNSを利用していない人はたくさんいるし、
利用しなくても通常は何の問題もないものです

楽しむために始めたSNSの利用が
苦しいものになったら本末転倒です。
目的をはっきりさせて、
それ以外のことは気にしないようにしましょう。

まずは上記の9つの中の
どれかの症状に当てはまっていないか
確認することによって、
「こんなリスクがあるんだ。みんな悩んでるんだ!」
と気づき、心がボロボロになるのを防ぐことができます。

SNSが急速に浸透している状況に警告を発するのが、
2015年に翻訳本が出た
「マインド・チェンジ」
(スーザン・グリーンフィールド著・KADOKAWA)。

「テクノロジーが脳を変質させる」という副題通り、
SNSが脳に影響を及ぼしていると説き、
話題を呼びました。

この本は次のように説いています。
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FBなどで、閲覧した他人が「いいね」をクリックし、
瞬時に自分を承認してくれるのは一時の快感をもたらす。
だから「いいね」の数を増やすことに中毒のようにはまる。
だが、逆に身近に信頼できる人の数は減り、孤独感は深まる。
1987年、英国人は1日平均6時間を対面、
4時間を電子メディアで人と交流した。
だが、2007年には対面が2時間半、電子が8時間に逆転。
SNSへの没入で対面が減るため、
人の顔の表情を読み取る脳の能力が低下する。
SNSに限らずネットを使いすぎる人の脳波を調べると、
人の顔は身の回りにある物以上の重要性を帯びていなくなる
といいます。つまり、SNSは人を非人間化させる!?
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