12)ステマかそうでないかの線引きはここだ!
本章の冒頭に説明した通り、ステマとは
「広告に見せない広告」。
ただこれだけでは、
何がステマで何がステマではないか?
が明確ではありません。
実際、まだその線引きは全くといって良いほど、
なされていないと言って良いでしょう。
最近では「ステマ」という言葉が定着したこともあり、
非常に広い範囲で使われるようになっています。
しかし、誰にも迷惑がかからないことまで「ステマ」と呼ぶことは、
本当に悪い「ステマ」の問題がぼやけてしまうので、
適当ではないと思います。
あくまで、
「ウソや誇張、勘違い
を誘発するようなことを通じて、
相手を騙す行為」
と捉えれば良いでしょう。
そこで、「ステマ度」を4つに分けて、
その線引きをしてみました。
●ステマ度<高>(ステマの典型例で最悪)
・業者に対価を支払って、口コミサイト、
レビュー欄、掲示版などに好意的な投稿をしてもらう
・Q&Aサイトに自作自演の質問と答を載せて
自社サービスに誘導する
・グーグル、ヤフーのサジェスチョン機能を操作して
自社サービスに誘導する
・他人に架空の体験談やウソの内容を書いてもらって宣伝する
●ステマ度<中>(最悪ではないが十分ステマ)
・対価を支払わないが、口コミサイト、
レビュー欄、掲示版などに好意的な内容を
指定して投稿してもらう
・Q&Aサイトに来た質問に対して、
ウソの返答で自社サービスに誘導する
・業者に対価を支払って「取材」を行ってもらい、
良い内容だけを指定して載せてもらう(又は放送してもらう)
・ランキングサイトで、実際の評判を無視して
意図的に売りたいものを上位にする
●ステマ度<低>(ステマ度低く通常は許せる範囲だが、その態様による)
・Q&Aサイトに来た質問に対して、
ウソや誇張は書かないが、
意図的に自社サービスに誘導する
・業者に対価を支払って「取材」を行ってもらい、
内容を指定しないで載せてもらう(又は放送してもらう)
・広告のほとんどをニュースや記事風に掲載して、
最後に自社サービスに誘導する
・「100選」「ベスト10」などと謳って
実際は対価を払う広告で、内容の責任は運営者が負う。
・ランキングサイトで、実際の評判と
意図的に売りたいもののバランスを考えて順位付けをする
・店の行列に並ぶためのアルバイトを雇う
・ステージの盛り上げ役の「サクラ」として、
客席から声援をおくる
●ステマ度<ゼロ>(ステマではなく問題ない)
・知人に口コミサイト、レビュー欄、
掲示版などに投稿することをお願いするが、
その際、対価を支払わないで
内容も全く指定せず自由に書いてもらう
・Q&Aサイトに来た質問に対して、
誠実に回答して結果として自社サービスに誘導する
・他人に無料でウソのない宣伝をしてもらう
・他人に対価を払って宣伝をしてもらい
「広告」とはっきり謳う
・バナー広告をニュースや記事風に掲載して、
広告内容に問題がない