人生を狂わせる炎上事件が増えた理由

シェアする

1)一度の「炎上」があなたの人生を狂わす!

「炎上」とは、

Web上で批判的なコメントが大量に寄せられ収拾がつかなくなる状態

です。

「炎上」という言葉は、もはやリアルな火事の炎上より、
“Web上の”炎上を真っ先に思い浮かべるぐらいの
一般的な言葉になりました。

最近では非常に頻繁に起こるようになりました。

もしあなたが一度炎上を起こしてしまうと、
例え匿名で投稿していたとしても、
ほとんどの場合、氏名などの身元が特定されます。

それどころか、家族がさらされたり、
会社、学校に苦情電話が殺到するなど、
大きな迷惑がかかります。

そしてその記録は一生ネット上に残り、
あなたの“汚名”となります。

それがその後、就職、転職、結婚などの重要な節目で
思わぬ悪影響を受けるかもしれません。

これはただ大袈裟に言って脅しているわけではありません。

現実としてよく起こっていることなのです。

2)炎上が増えた2つの理由

炎上が増えた理由は、
Webの利用者が増えたことと、
炎上を積極的に起こそうとする人が増えたことの
2つが挙げられます。

Webの利用者が増えると同時にSNS利用者が増え、
誰でも自由に情報発信を行えるようになりました。

とりわけスマホが普及して、PCからの入力と比べて
いつでも気軽に投稿できるようになったのも大きな要因です。

また、読者側の原因で言えば、
有名人を中心に誰かが問題発言をすると、
一斉に批判、誹謗中傷のコメントを書く人が増えました。

これは純粋な正義感からくる場合と、
炎上に積極的に荷担して楽しんでいる場合の両方があります。

Webは自由な意見の発信の場と思われがちですが、
現実はそうとは言えません。

Web上では人格が変わったように
非倫理的なことを言う人がいるのとは逆に、
非常に倫理的なことを相手にも厳しく問う
風紀委員」のような存在も少なからずいます。

こういった人が非倫理的な発言や
悪ふざけのような投稿を目にすると、
「正義感」にかられて、投稿者を徹底的に攻撃します。

またそれとは別に炎上を「お祭り」として楽しんで
積極的に荷担する人たち
がいます。

こういう人たちは、IPアドレスや名前を変えて何度も投稿し、
あたかも多くの人が批判しているかのように見せかけて、
投稿者が屈服するのを楽しむ節があります。

このように最近のWeb上では他人に対して
厳しい者が増えているため、
ちょっとしたしゃれやジョーク、
風刺や皮肉などが通りにくい状況になっています。

だから、Web上は決して自由な空間ではなく、
倫理感を厳しく問われる場と思わなくてはなりません。

繰り返しになりますが、
現在のネット空間に「寛容さ」はありません

思想・言論の自由よりも、多数派が唱える
「健全な」言論のみが許される世界になってきています。

それに背くと「風紀委員」たちによる「私刑」が待っています。

・月間炎上数の推移

出典:「ネット炎上レポート(2016年5月)」(株式会社エルテス)
https://www.eltes-orm.com/report/id201605/